【2022.02.19】
こんばんは!トモコです。
皆様は「KISSの原則(法則)」という言葉を耳にしたことがありますか?
「KISSの原則」はエンジニアリングの世界では通常に使われている言葉だそうですが、「多くのシステムは不必要な複雑性を避けてシンプルにする方がベストに作動する」ということを意味します。その語源は諸説あるようですが、1960年代にUSネイビーにより記された「Keep It Simple, Stupid」の頭文字が最初だと言われています。
直訳すると「シンプルにしておけ、このアホが」という意味。なんとも強めなお言葉ですが、テクニカルダイビングの世界ではこの考えを原点として、必要のない物は水中に持ち込まないスタイルを大事にします。
「人間は間違いを犯すものだ」という前提でダイビング器材の構成を考えた場合に、可能な限り簡略化したほうが、万が一のトラブルを予防することができます。
例えば、頭上閉鎖環境の視界不良状況で器材を操作する場合であったり、流れが伴う場所での長い減圧停止であったり、様々な負荷が加わった際に、無駄な道具が操作を邪魔したり不要な動きを加えなくても良いようにシンプルな構成にすることは「チーム全員が無事に生きて帰る」ために必要な考え方だと思います。
スティングレイ・ジャパンのゲストの方々とも日々、器材構成に関してお話しています。使い慣れた器材は、いつの間にか当たり前のようになってしまいますが、よくよく考えてみると不要なものを持って行っていたり、もっとシンプルに構成できる場合があります。改めて見つめ直し、色々と考えるのは楽しいですよ!
「KISSの原則」は、器材の選択や構成だけではありません。水中での作業内容、ダイブ計画やガス管理も、シンプルに組み立てます。
そして、「書物から」学ぶだけではなく、実際にトレーニングを行うということも、作業をシンプルにしていくための方法だということを忘れてはなりませんね。
補足…
「KISS」は以下の頭文字として使用する人もいます。
「keep it super simple」
(超シンプルにしておけ)
「keep it stupid simple」
(アホみたいにシンプルにしておけ)
「keep it short and simple」
(簡潔にシンプルにしておけ)
「Keep It Small and Simple」
(こじんまりとシンプルにしておけ)
「keep it simple and straightforward」
(シンプルに容易にしておけ)
「Keep It Simple and safe」
(シンプルに安全にしておけ)等。
要するに、とにかくシンプルにしよう、ということですね(^.^)